停車場遍路の鉄道雑記帳

鉄道関連を多めに旅の記録を綴ります

大井川鐵道全駅巡り-4:3日目行程と井川ダム+α

3日目は朝のうちに本線の残り3駅、その後は井川線の残り6駅をこなして帰途につきます。

金谷           18:02  
             
抜里       6:49 6:42  
川根温泉笹間渡 8:28 8:16  
地名   8:11 6:57  
         
千頭 9:12 9:03     6:05 16:51 16:34
           
ひらんだ 11:09 11:17      
奥大井湖上     14:16 15:31
接岨峡温泉 10:22 10:58      
尾盛     13:01 13:49  
閑蔵     14:00 14:10  
井川     12:06 12:33   バス  

駅巡り画像は別途このブログでアップ予定です。このシリーズではトピックとその他画像を載せます。

井川線は機関車が客車を押し上げるタイプの列車で、先頭になる客車には運転席があります。いわゆる推進運転で、入出庫ならともかく本線上は日本では珍しいです。ただ、ヨーロッパなどでは幹線鉄道でもごく普通に見られます。

客車に貫通路は無く、各車両一箇所の手動ドアを自分でロックを解除して開けて乗降します。車掌は発車前に全てのドアのロックを確認するので4両編成でもホームを駆けまわって大変そうです。

川根両国」を出ると検札開始ですが「奥泉」までの4区間で4両分をこなさないといけません。フリーきっぷだと下車駅を確認しているのですが、理由は不明です。無人駅で降りて終列車後に取り残されそうな客に注意喚起しているわけでもないし。

千頭」発の朝の下り列車は「奥泉」で寸又峡温泉からの客を乗せるので混み合います。「アプトいちしろ」では4分停車の間トイレに行った客を置いていかないように確認も必要です。さらに「奥大井湖上」でどっと降りた客の集札もあり、列車は数分の遅れが出ます。

通常、行き違い駅で逆方向の列車に乗り換えることは不自然ですが、車掌に申告すれば取り計らってくれますし、その旨のアナウンスがあります。

さて、行程に従い「接阻峡温泉」「ひらんだ」とこなして、「尾盛-閑蔵」で(高千穂橋梁は普通鉄道としては廃線なので)高さ日本一(70.8m)の関の沢橋梁を渡ります。

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反対側

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川根本町静岡市の境でもあり、アナウンスの「静岡市葵区」の響きが耳に新しかったです。元々静岡市南アルプスの県境まで届いてましたが、政令都市になったためです。

「井川」はおそらく40年ぶりぐらいです。到着手前で井川ダムが見えます。

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列車が遅れて25分ぐらいしかない折り返し時間で、徒歩10分にある井川ダム湖畔遊歩道(通称「廃線小道」)まで小走りで往復してたっぷり汗をかきました。

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少し先へ

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ダム湖井川湖です

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井川ダム上流側

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駅の撮影を後回しにしたので、改札が出発5分前だったのには焦りました。

 正真正銘、本物の秘境駅「尾盛」は以前「熊出没注意」の看板があったそうなのですが無くなっていました。目撃された個体のその後がどうあれ、一旦出没が確認されたら注意喚起は続くものと思ってました。ただ、作業詰所が開錠されていて緊急避難できるのは従来通りでした。地理的条件では秘境感でトップのJR室蘭本線の「小幌」がすっかり観光地化して秘境もへったくれも無い状況らしいので、こちらが一番かも知れません。

「閑蔵」からバスで「湖上入口」バス停へ移動、列車なら24分かかるのにわずか6分で着きます。

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バス停:駐車する不心得者が居るらしく「警察に通報する」という看板がこの隣にありました

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徒歩で「奥大井湖上」へ向かいます。途中の展望ポイントから定番の景色が見えます。

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駅までほぼ下り坂なので楽だと思っていたら、一部がっつり山道で注意が必要なことに変わりありませんでした。実は前回の付け替え部分の乗り潰しで訪れた際にも「奥大井湖上」に来ているんですが、その時はダム湖に水がありませんでした。

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無事に全駅巡り終えたのであとは帰るだけですが、帰りも「金谷」から鈍行なので「奥大井湖上」から実に5時間かかりました。

豊橋」での(18:46⇒18:48)乗り継ぎが7番線から4番線なのは驚きました。2分しかないなら「ホーム向かい側」でしかるべきでしょう。そもそも到着が2分遅れましたが接続はとりました。 

-つづく-

 

大井川鐵道全駅巡り-3:2日目行程と新旧2つのダム

2日目は朝のうちに本線の3駅をこなして井川線へ、戻ってきた後に「崎平」を巡りました。「千頭」を除くと井川線には13駅ありますが、本日の行程では千頭寄りの7駅を巡ります。バスを一回使ってます。

塩郷 6:32 7:00    
下泉   8:41 8:03    
田野口   7:57 7:10    
           
崎平     18:07 16:56  
千頭 6:05 9:12 9:03   18:13 16:51 16:34
           
川根両国   13:10 13:40    
沢間   14:11 14:53
土本   13:50 14:06
川根小山       15:07 16:12
奥泉   12:45 12:10    
アプトいちしろ 9:55 11:01 ↑バス    
長島ダム       11:13 12:01    

井川線はゲージこそ1067mmですが元は工事用トロッコの路線です。なのでレールは細くきついカーブが連続し超鈍足です。吹きさらしのトロッコではなく客車タイプの車両なので冬季も営業してます。 黒部のトロッコはそもそも冬は豪雪で運休ですが。 

井川線は一日5往復(1往復は「千頭-接阻峡温泉」)ですが、観光列車のため日中しか列車の設定がありません。それ故に日没制限がある私の駅巡りでも全列車使えます。

さらに「千頭-閑蔵」に3往復(繁忙期は+1往復)設定されたバスが急行便として使えます。所要時間が平均で列車の3分の1(90分⇒30分)というのは狐につままれたようですが、列車が(区間によっては大回りしている上に)遅いだけです。

行程では「千頭」で途中2回食糧調達チャンスがあるように見えます。本線⇒井川線のタイミングで駅の売店が開き、加えて井川線⇒本線のタイミングで駅から出て左の食料品店が開いてましたが、いずれも、総菜パンではなく菓子パンしか調達できません。

出発前の早朝は飲食店・土産物や含めすべての店が閉まっています。戻ってきた宵の口は飲食店が二軒やってましたが、なんとなく高そうで入店してません。従い、朝夕の二食は宿でとったほうがいいですが、今回の行程では朝は無理です。昼も途中で調達できないので、初日に買っておいた総菜パンですませました。

駅巡り画像は別途このブログでアップ予定です。このシリーズではトピックとその他画像を載せます。

「アプトいちしろ」「長島ダム」はアプト式機関車の連結・切り離しで4分停まりますが、降りた列車は見送ってます。観光客のわちゃわちゃが無い状態でゆっくり駅の画像を撮影できましたし、少し観光もできました。

「アプトいちしろ」は1936年に出来た大井川ダムダム湖のほとりにあります。

ダム湖にかかる市代吊橋は元鉄道橋だそうで、井川線が井川まで延長される際に別ルート(現在のアプトのルート以前のもの)となるため道路橋になりましたが、中電の関係者以外通行禁止です。

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左奥に大井川ダムが見えます

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アプトいちしろ駅の山側にはアプト式になる以前のルートのトンネルが残ってます。

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この先キャンプ場まで抜けられるそうで、駅の待合室に貸し出し用の懐中電灯がありました。

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アプト区間に入って長島ダムを車窓から見る

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長島ダム展望テラスより下流側を見る、90パーミルの高架が見える

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同:上流側を見る

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長島ダム」からバスで「奥泉駅前」着

 

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駅前ロータリーに古代の家族

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トイレもバス停もそれらしく

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「奥泉」を最後にトイレが無いので心配でしたが、その後4駅を巡って「千頭」に戻るまで何とか持ちこたえました。「川根小山」は民家がそばに無いのでそこそこ秘境感がありました。

2泊目は他には一人しか泊ってなかったようで、部屋から出入りする際の戸の開け閉めの衝撃音も無く。静かな夜でした。 

-つづく-

 

大井川鐵道全駅巡り-2:1日目行程とプラザロコ+α

「金谷-千頭」の大井川本線は19駅ありますが初日は以下の行程で11駅を巡りました。残りは井川線の駅巡りと合わせて2日目以降にまわします。井川線は「千頭」始発が9:12なので、それまでの間本線の残りの駅を巡るわけです。

金谷 9:01            
新金谷         15:14
代官町         13:50
日切 11:13    
五和 10:31    
神尾 11:49 12:37
福用 9:23 10:19
大和田     11:32 11:41
家山         12:50 13:27
抜里   3日目      
川根温泉笹間渡 3日目      
地名   3日目      
塩郷 2日目        
下泉 2日目        
田野口 2日目        
駿河徳山         18:01 17:02
青部         16:59 16:16
崎平 2日目        
千頭         18:13    

地元名古屋から起点の「金谷」までは普通列車で行きます。新幹線を利用しても結局この行程のタイミングでしかスタートできません。普通運賃だけなら青春18きっぷの1日分と大差ないので18シーズンオフでも気軽に行けます。

駅間歩行が二区間あり、まず「五和-日切」はコンビニでの昼食調達を兼ねています。「代官町-新金谷」ではスーパーで総菜パンを買い込みました。2日目以降の食糧調達に不安があったので。

駅巡り画像は別途このブログでアップ予定です。このシリーズではトピックとその他画像を載せます。

新金谷駅」の向かいにあるプラザロコは外観からして元は駅前のスーパーだったのかもしれません。現在はSL列車の急行券売り場・売店・展示館となってます。

SL列車の急行券売り場:新金谷駅の窓口では買えない

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貴賓車ですが、ロングシートです

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ミニSL2種:大井川鐡道のものに限らず保存されています

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軒下に福用駅とありますが、旧型駅舎っぽく作ったものでしょう。

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金谷の街を抜けしばらく行くと秘境感たっぷりの「神尾」です。ただ、大井川の対岸に工場などが見えます。大井川は川幅こそ広いですが、ダムが放水しない普段は流路は狭いです。

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山側の斜面をメインに狸の置物が大小30体くらいあるんですが、1体だけSL列車の車掌に扮しているのが居ました。

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この先、大井川本線は「川根温泉笹間渡」の手前の鉄橋まで大井川右岸を通り、その先はほぼ左岸を行きます。車窓から大井川は割とよく見えますが、河原にトラックや工事用の機器があったり、土木工事の跡があったり自然のままの姿が見える区間は少ないです。

予定通り1日目を終えて「千頭」へ。夕方の降水確率は20%で、なんとか天気は持ちこたえていたんですが「千頭」到着時に降り出しました。予約してあった宿に駆け込み、昼間の暑さでそれなりに汗をかいたので早く温泉に入りたかったんですが、先客が居て待たされました。5部屋しかない小さな宿ですが他に2組ぐらい泊ってたようです。

-つづく-